現場監督の仕事とは?
現場監督は、建築現場で工事の工程から予算まで、全体を管理する仕事です。次の4つの役割があります。
工程管理
納期までに建物を完成させるためには、工事の工程を把握し、スケジュール通りに作業を進めなければなりません。そこで現場監督は全体工程表を作成し、それに基づいて毎月の工程表をつくります。工程表通りに仕事が進んでいるのかを確認するのが、現場監督の仕事です。さらに、大雨や台風など天候が悪いと作業ができない場合もあるので、予備日を設けるなどして納期に間に合うように調整します。
安全管理
作業する人たちがケガなどをしないように、作業環境を整えます。毎日作業員と打ち合わせをし、作業内容や作業員の動きを確認。仕事中は建築現場を巡回して、危険な箇所がないかを確認します。
原価管理
工事を始める前に、予算を決めます。資材の原価や人件費などを見積り、予算内で工事ができるように調整するのも、現場監督の大事な役割です。
品質管理
建築物は法律に則った仕様でなければなりません。資材や工法などが法律に違反していないかを調べるため、自主検査を行っています。たとえば、鉄筋コンクリートの場合は、コンクリートを流し込む前に鉄筋が正しい場所に所定の本数配置されているかを検査します。
1日の仕事の流れは?
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午前
朝礼
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作業員と打ち合わせ
現場の巡回
作業の進み具合を確認 -
12:00
昼食
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午後
昼礼
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図面のチェック 品質の検査
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工事終了
現場を巡回し、火の始末ができているか、風で飛ばされてしまうものはないかなどを確認し、施錠
事務所に戻り、図面をチェック -
帰宅
入社後に任される仕事は?
現場によって異なりますが、大まかな流れは次の通りです。
入社1年目~ | 建築現場において記録はとても大切な仕事です。入社1年目は、品質の検査に使うために、現場写真を撮影したり、安全管理のために作業員の人数や仕事内容などを日誌につけたりします。また、コンクリートの必要量を計算するといった仕事も、入社1年目の皆さんにお任せします。 |
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入社3年目~ | 高卒の場合、高校卒業後から3年以上の実務経験があれば、2級施工管理技術者の試験を受けられます。資格取得制度もありますので現場で経験を積みながら、試験合格を目指していきましょう。 |
入社5年目~ | 現場監督となった皆さんには、工事全体の責任者として働いてもらいます。工程や安全、原価、品質の管理のほか、取引先とのやりとりなどもお任せします。 |
新築マンションができるまで
当社で主に手掛けているのは新築マンションです。完成までの道のりを見てみましょう。
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地盤調査
ボーリング調査を行い、地盤の状況を確認します。
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基礎工事
当社が担当するのは、ここからです。地面を掘って土を出し、基礎をつくります。
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躯体工事
地面と建物の間にある基礎部分をつくる仕事で、杭を打つ場合と、直接基礎をつくる場合があります。型枠を設けた後、コンクリートを流し込みます。
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外装工事
マンションの周りに足場を組み立て、タイルを張るなど、マンションの外装を整えます。雨漏りがしないように、屋上に防水工事もします。
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内装工事
壁にクロスを貼ったり、フローリングの床をつくったりします。電気や空調の工事も行います。
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外構工事
マンションの周囲を囲んでいた足場を外し、駐車場や植栽などをつくります。
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完成
半年後、1年後には定期点検を行い、問題がないかを確認します。
また、数十年後に改修を依頼された場合には、入居者に工事について説明したうえで、外装や内装を改修します。