TOP MESSAGE社長メッセージ

五十嵐一洋(いがらし・かずひろ)

大学院を卒業後、2006年4月に清水建設株式会社に入社。2011年に祖父が創業した株式会社協栄組に入社。建築工事部、営業推進部、副社長を経て、2020年11月に代表取締役社長に就任。

 

「ともに栄えていこう」という想いを込めた社名

当社は1952年に祖父が創業しました。祖父は大工で、もともとは株式会社フジタで仕事をしており、そこから独立しました。祖父は「栄(さかえ)」という名前だったので、「ともに栄えていこう」という想いを込めて「協栄組」と命名しました。私は三代目です。

創業してから70年以上経ちますが、これまでを振り返るとバブル景気の崩壊、リーマン・ショックなどで仕事が激減し、資金繰りで苦しんだ時代もあったと先代の父からは聞いています。

苦境から脱却するために、父は1999年から2012年までは不動産開発事業を行いました。時代に合わせて事業の見直しを図り、周囲の人に支えられてきたからこそ、これまで会社を続けられたのだと思います。

現在では、木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造など、さまざまな種類の建築物を扱っています。受注件数を見ると、最も多いのは新築マンションですね。
 

大切にしているのは、ぶれない芯を持つこと

私が仕事をするうえで大切にしているのは、芯です。建築図面は、基準となる通り芯がなければ書けません。奈良県にある法隆寺は、中心に心柱(しんばしら)があるため地震が来ても倒れず現在まで残っています。同じように、人も芯を持つことが大切です。自分の芯をしっかり持ち、ぶれずに、そして芯に基づいて行動を起こしていくことが大切だと考えています。


当社が目指しているのは、「信頼される明るい会社」です。

お客様、取引先、近隣の方など、さまざまな方から信頼される会社を目指しています。品質の高い建物をつくり、完成後もお客様と交流し続けた結果、評判を呼び、新しい仕事につながるケースもあります。以前、あるお客様の自宅をリフォームしたところ、仕上がりに満足していただき、そのお客様が所有している別の不動産の改修を頼まれた経験もあります。

当社の社員は職人ではなく現場監督なので、現場では職人に指示する機会もあります。若い社員にとって職人は、親よりも年上の場合もあるでしょう。そうした人と、明るくコミュニケーションをとれる人に向いている仕事だと思っています。
 

2022年に子会社となり経営の安定化と人材採用・定着に注力

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は終わりましたが、都心部ではまだ再開発が続き、建築市場は活況を呈しています。ビジネスチャンスがある業界だと見ています。 当社としても、2022年8月に株式会社明豊エンタープライズの子会社となったのを機に、事業計画を新たに策定しました。今後は同社から毎年7~8件、他社から5件以上新規案件を受注し、売り上げを伸ばしていく計画を立てています。 物価高により建築コストも上昇していますが、各現場のコストをしっかり把握したうえでコストを圧縮し、利益も伸ばしていきたいと考えています。 お客様にも、VE(バリューエンジニアリング。価格は上げずに価値を上げる仕組み)やCD(コストダウン。機能はそのままでコストを下げる仕組み)を提案し、価格にも品質にも満足していただける建物を提供していく予定です。

 

課題を自分たちの力で変えていく気持ちを持ってほしい

日本は人口が減少し、建築業界においても、職人も現場監督もなり手が減ってきています。職人の高齢化も進んでいます。私は経営者として、若い人をはじめとした社員の採用・定着に力を入れていくのが使命だと考えています。若手社員はもちろん、即戦力となる中堅社員の採用にも注力していきます。

 若い人にとっては、入社した当初は建築の専門用語がわからず苦労するかもしれません。しかし、技術を身に着ければ、それは一生ものです。そのためにも親会社と協力しながら、教育制度を整え、入社した若手社員がスキルを身に着けられる環境をつくっています。

 建築業界にはまだ課題が多くありますが、「自分たちの力で変えていこう」という気持ちを持った若い人を求めています。課題をクリアすれば、本人も成長できますし、会社の業績も伸びます。自分の可能性を狭めることなく、前向きに取り組んでほしいですね。

  • TOP
  • 社長メッセージ